中学時代、私は抜毛症になった

中学時代、私は抜毛症になった

中学時代、私は抜毛症になった

女性のアイコン
きまめさん 40代
千葉県 事務職

私が抜毛症になったのは中学2年の時です。
当時は学歴社会といわれる時代で、
私が通っていた中学でも受験する高校を決める時に
偏差値を目安にしていました。

 

学校の成績だけでなく日常生活についても
管理が行われ、成績優秀で品行方正な生徒が
良い高校を受験するためのパスポートを手にするのは
日の目を見るより明らかでした。

 

名門校に入るには良い内申書を提出する事が
重要で、学校の授業がある日はもちろん
それ以外の日も教師が学区内の見回りをしていたのです。

 

中学に入ったばかりの時は
成績の事をさほど気にしていなかった私ですが、
2年生になるとさすがに気にするようになりました。
その頃は1年生から続けていた部活動にも変化がありました。

 

今までは先輩に指導してもらうだけで良かったのですが、
新入生が加わったため、自分の練習に
指導する役目が新たに加わったのです。

 

最初は自分が先輩になるという自覚が足りず、
1年生にどういう態度をとって良いのか分かりませんでした。
幸いな事に全員素直で良い子ばかりだったので、1週間も
すると先輩の自覚が芽生え、
何とか恰好だけはつけられるようになりました。

 

部活が落ち着いてくると勉強の方も気になります。
部活では2年生になると補欠からレギュラーになり、
夏の大会にも出られる事になりましたが、大会が終わると
受験を意識した勉強が始まりました。

 

その頃は成績が良い人が何となく分かっていました。
彼らは全科目の教科書を満遍なく暗記しており、
すべての項目を網羅しているように見えました。
私の方は苦手な科目はいつも成績が上がらず、
得意科目の成績を維持するのが精一杯でした。

 

彼らは何も部活動をせずに成績が良いわけではありません。
むしろ部活動では部員の先頭に立って
引っ張るタイプが多かったくらいだったので、
いつどのように勉強の時間を確保しているのか謎でした。

 

話す言葉もユーモアがあり、理路整然として分かりやすいので
会話がスムーズです。似たような同級生が
一緒にいる事が多いので近寄る事がなく、
勉強について質問する事もありませんでした。

 

私は彼らほど器用ではなかったので、もしも
成績優秀になろうと思ったら勉強一筋の生活にしなければならず、
部活動をやっていられなくなります。

 

せっかく中学に入ったのに貴重な中学時代を勉強一色で
塗りつぶされるのも嫌でしたし、
楽しい事も捨てる事が出来ませんでした。
私に成績がトップクラスの人に対して出来る事は
遠くから観察する事だけだったのです。

 

いくら観察しても頭の構造までは分かりませんでしたが、
自分の行動を管理する能力に長けている事だけは分かります。
その頃は親が勧めてくれた通信教育のテキストを読みながら
教科書を勉強するようにしていました。

 

受験勉強の必須科目は英語と国語、数学だったので、
3科目を中心にした勉強を始めたのです。3科目は
やっただけあって成果が見えるようになりましたが、
他の科目の成績がなかなか上がりませんでした。

 

本腰を入れようとしても一度苦手意識を抱いてしまうと
先入観が染みついてしまって、なかなか改善出来ません。
特に理科が苦手でした。

 

私はいつしか頭の髪の毛を抜くのが癖になっていたのです。
最初は苦手な理科の教科書を読みながら
何となく髪の毛をいじっていましたが、
そのうちに髪の毛を抜くのが心地良くなりました。

 

「髪はすぐに生えてくるし、別に良いよね」と
自分に言い聞かせながら,一日に2,3本くらいずつ
抜いていましたが、だんだんと本数が増えていきました。

 

ある朝何気なく私の頭を見た母が
驚いて「何これ?頭のてっぺんがはげているよ!」
と言ったので、頭のてっぺんに手をやると抜いた後が
500円玉くらいの大きさのはげになっているのが分かりました。

 

母が洗面台の鏡の前で手鏡を持って後頭部を映したのを見ると、
黒い髪の毛の間に直径3センチくらいの白い地肌が見えて、確実に
はげているのが分かりました。

 

そのままでは学校に行く事が出来ません。母が
サイドの髪をとって後ろでとめてくれたので、アレンジヘアで
行きましたが友人達は気を遣って何も言いませんでした。

 

今回抜毛症についてインターネットで調べたら、症状が中学時代の
時と一緒だったので驚いています。
学歴社会のひずみで抜毛症になるとは思いませんでしたが、
その時自分の後頭部を鏡で見た時のショックは今でも
忘れる事はありません。
幸いにも髪が元通りになるのに時間はかかりませんでした。

 

理科は苦手意識はありましたが、自分の中では
努力した方だと思いますし、許せない成績ではなくなりました。
無理に苦手な科目の成績を上げようとした事が
抜毛症につながったのだと思います。

 

私の場合は理科の問題を解くのに苦しんでいる時に
髪の毛を抜きながら考えるのだけは止めようと
心に誓ったため、抜毛症を治す事が出来たのです。

 

部活動も良い部員のおかげで3年生の夏まで続ける事も出来、
希望の高校に入る事がかないました。
本来は心療内科に行って治す類の病気であると分かって
二度驚きましたが、無事治った事に感謝しています。

 

一番良い方法は自分が抱えている問題を他の人に相談する事です。
一人で解決しようとせず実力がある人に知恵を借りたり、
話を聞いてもらう事で治る確率も高くなる。そう私は考えています。

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