抜毛症の体験談

パニック障害から抜毛症を発症

パニック障害から抜毛症を発症

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堀池さん 30代前半
静岡県 (未記入)

はじまりは、二十代前半でした。

 

当時付き合っていた彼の家に泊まった翌朝、「髪の毛引っ張ってたよ」と言われました。

 

思わず聞き返すと、寝ながら頭頂部の毛をぐいぐいと引っ張って、抜こうとしていたと。

 

しかも、寝ている頭の位置がずれるほど執拗に引っ張っているので、思わず手を掴んで止めたけれど、そしたら今度は反対側の手で抜き始めたと言われてびっくりしました。

 

言われてみれば、朝起きると枕に気が落ちていることが今までもありました。

 

しかし、ごっそり抜けていたわけではなく、あくまでも寝ているときに抜けたんだなという認識でいたので、この時初めて、もしかしたら自分で抜いているのかもと不安になりました。

 

ただ、まだ抜毛症というところまでは行きつかず、次にまたやっていたら起こしてね、という程度でこの話は終わりました。

 

次にあったのが、作業中の抜毛です。

 

二十代半ばの頃勤めていた会社で事務作業をしていたときに上司から、「頭掻くのやめない?」と言われ、びっくりしました。

 

自分にはまったくその意識がなかったのです。

 

勤めていたのは事務所でお客様が来るような場所ではなかったので、比較的和やかな職場だったのですが、ばりばり頭を掻くのはマナーがいいとは言えません。

 

その場は反省し、謝罪したのですが、思えばこれは毛をひっぱってしていたのです。

 

すこし席の離れていた上司からは頭を掻いているように見えたようです。

 

それからは気をつけるようになり、注意されることはなくなりましたが、この頃から頭頂部の気が薄くなりはじめました。

 

決定的だったのは、結婚してからです。

 

またしても、夜、寝ながら気を引っ張って抜こうとしていた私は、夫から、毛を抜かないでと起こされました。

 

もちろん、そんな意識はないので、またやってしまったかと思っていたのですが、「寝ているときもそうだけど、何かに集中しているときなんかもよく毛を抜こうとしているよね?」と聞かれ、愕然としました。

 

この頃、頭頂部の毛がかなり薄くなり、母親から「禿げてるよ」とまで言われていました。

 

結婚してから私は専業主婦で、勤めてもいないのにやっているとなると、もしかしたら何かの病気かも、とようやく思い始めたのです。

 

ちょうど、心身のバランスをくずし、パニックの症状がよく出ていたので精神科を受診するように勧められ、勇気を出して門をたたきました。

 

診断は、パニック障害ということでした。

 

しかも重度になっていて、抜毛の癖もそれによるストレスからではないかと言われました。

 

私の場合は性格もあって、ストレスを抱え込みやすいのだそうです。

 

いつからパニック障害になっていたのか不明ですが、おそらく二十代前半からそれらしい症状があり、並行するように抜毛の癖が出てきていたように思います。

 

癖というと軽いように思われますが、抜毛している本数が2・3本では済まないので、治療の一環としてSSRIが処方されました。パニックにも効果のある薬です。

 

SSRIは効果が出るまで時間がかかる薬です。飲み始めの一か月ほどは全然効かなかったのですが、二か月、三か月と経つうちにパニックの症状は緩和し、つられて抜毛の症状も緩和されました。

 

少し考えて、無意識に呼びかけるよう、毛を抜かないと書いた紙を目につくところに貼っておくようにもしました。効果はあったと思います。

 

あと、当然のことですが、頭が痒いと掻いたり引っ張ったりしまうので、シャンプーは丁寧にするようにしています。薬だけに頼らず、自分に出来ることはしようと思っています。

 

また、周囲の人に知らせておくのもひとつの手だと思います。

 

結婚前の若い女性なんかは、おそらく恥ずかしいと思いますが、家族はもちろん、信頼できる上司や、先輩、同僚にお願いすることをおすすめします。

 

抜毛症は精神疾患のひとつともいわれているので、心の負担を減らすのは大切なのです。常識のある人たちなら、きっとバカにしたりせずに協力してくれると思います。

 

周囲への声のかけ方なのですが、「毛を抜く」という言葉はすこし強い印象があるので、「髪の毛を引っ張ってしまう癖がある」とか、「あたまをよく掻いてしまう」といったマイルドな言い方をするといいと思います。

 

他の人には、抜毛の症状は頭を掻いているように見えるようですから。

 

髪が長い女性は、なるべく髪をまとめておいて、あとで髪の毛がもじゃもじゃになってないか洗面所などの鏡で確認してみると、「やったかやってないか」の目安になります。

 

もし、周囲に協力が得られなさそうなら、デスクの上に鏡を置いておくと自分のやっていることが目について予防できます。

 

私も家族がいないときは、一人で家で実施しています。

 

そして、頭に手をやっていたら、休憩です。

 

髪の毛を引っ張るイコールストレスが溜まっている証拠と考えて、自分を休ませるようにしています。

 

正直なところ、すっかり症状が消えたというわけではありませんが、以前から比べるとかなり緩和されたことは確かです。

 

薬のおかげか、周囲の人の協力のおかげか、はたまた自分の工夫のおかげかわかりませんが、良かったです。

 

頭頂部の毛も、少しずつ戻りつつあります。

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